肩こりは多くの人が悩む症状であり、その背景には不適切な姿勢やストレスのほかに呼吸が関与しているかもしれません。
しかし、呼吸法を工夫することで、肩こりの改善が期待できます。
肩こりを改善するための呼吸法とエクササイズを紹介します。
肩こりと呼吸法の基本
横隔膜は主呼吸筋と呼ばれ、呼吸に必要な力の7割を担っています。
息を吸った際にお腹が膨らむ、腹式呼吸
そして胸や首、肩甲骨周りの筋肉は副呼吸筋と呼ばれ、主呼吸筋の補助として働きます。
これらが肋骨を引き上げることで、胸が膨らみます(息を目一杯吸うと、わかりやすく実感できるかと思います)。
いわゆる胸式呼吸と呼ばれるものです。
横隔膜が上手く使えてないかも?
現代人は、横隔膜が上手く動かせるひとが少なくなっています。
理由として
・ストレスによる過緊張で横隔膜が収縮した状態で固くなっている。
・スマホやデスクワークなどによって背中が丸まり、横隔膜が動きにくくなっている。
・運動の機会が少なく、主呼吸筋を使わず、副呼吸筋を使って浅い呼吸になっている。
このことから
呼吸をするたびに胸や首、肩甲骨周りの筋肉が過剰に使われている状態になってしまい、使われなくなった横隔膜はかたまり、下に膨らまないため、上の副呼吸筋が頑張ってスペースを作ろうとして肩、首コリになるわけです。
肩こりに効果的な腹式呼吸
腹式呼吸は、肩こりの緩和に効果的な方法の一つです。深く息を吸い込み、お腹を膨らませるように意識することで、副交感神経が働き、リラックス効果が得られます。
このリラクゼーションは肩周りの筋肉を緩め、緊張を軽減する助けとなります。
また、腹式呼吸を行うことで体に十分な酸素を取り込み、血流が改善されるため、肩こりの原因である老廃物の蓄積も軽減されます。
具体的な方法としては、静かで落ち着いた場所で仰向けになり、両膝を軽く曲げてリラックスした状態を保ちながら、ゆっくりと鼻から息を吸い込むことがポイントです。
このとき、腹部が自然に膨らむのを感じ取り、口からゆっくり息を吐き出します。
この呼吸法を数回繰り返すことで、肩こりの症状が緩和され、日常におけるストレスの低減に繋がります。
胸式呼吸の利点と注意点
胸式呼吸は、肩周辺の筋肉を動かしやすくすることで血行を促進する利点があります。主に肋骨を広げる動きを伴い、日常的に浅い呼吸になりがちな方に効果的です。これは、無意識に胸郭を広げることで肺活量を増やし、酸素供給を改善します。
加えて、肩を軽く持ち上げる動作が含まれるため、肩周りの緊張を一時的に解消できます。
しかし、意識しすぎると逆に肩の筋肉を過度に使い、負担を増やしてしまうことも考えられるため、注意が必要です。
呼吸が浅くならないよう、一定のリズムを保つことを心がけましょう。緊張をほぐし、よりよいエクササイズ効果を引き出すためのちょっとした工夫が、健康的な肩こり改善に繋がります。
横隔膜エクササイズ
横隔膜エクササイズは、日常の中で簡単に取り入れられる肩こり改善法です。まず、楽な姿勢で座り、リラックスします。
手をお腹の上に置き、鼻からゆっくりと息を吸い込みながらお腹を膨らませ、横隔膜を下げる意識を持ちます。
次に、口をすぼめて息を吐く際、お腹を自然に凹ませていきます。この過程を5回繰り返しながら、深い呼吸に集中します。
横隔膜の動きを意識することで、酸素供給が改善され、緊張が和らぎます。このエクササイズを毎日行うことで、肩こりの軽減に役立てることができます。
また、エクササイズ後には数分間のストレッチを取り入れることで、効果をさらに高めることができます。このように、横隔膜のエクササイズは簡単に取り組むことができ、肩こり改善に役立ちます。
まとめ
肩こりの改善には、呼吸法とエクササイズが非常に効果的です。特に、腹式呼吸を取り入れることで、横隔膜を活性化させ、
リラックス効果を促進します。この呼吸法により、肩周りの筋肉が緩み、血流が改善されるため、こりの軽減に繋がります。
また、胸式呼吸を併用することで、胸部の筋肉も適度に刺激され、姿勢を正す助けとなります。これらの呼吸法に加えて、適切なエクササイズを行うことで、肩こりはさらに改善されます。肩甲骨周りのストレッチや、軽い筋トレを加えることで、より効果的に筋肉の緊張を和らげることが可能です。いとう鍼灸整骨院では、専門的なアドバイスと施術を通じて、日常生活で取り入れやすい呼吸法とエクササイズを提案し、慢性的な肩こりの軽減をサポートしています。
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